You are my platinum.

Vol.96

2003.5.12

あまりに残酷な

・・
だんだん私への思いが薄れ
電話のかかる回数が減り
言うこと話すことが心に響かなくなり
わざわざ会う機会も少なくなり
今どうしているのだろうと思う事も
今何をしているのだろうと想像してみることも
そして好きという思いも
何時か無くなってしまったりするのかしら
意識的に忘れ去られてしまうようなことが・・・。
そんな事を思い浮かべるだけで悲しくなる

私という存在を忘れた時に
いいえ、私だけでなく誰のことも全て忘れてしまった時に
そうなった時は側にいてくれるのかと
全然別の話の途中で唐突に聞かれる


忘れた時? 誰のことも判らなくなった時・・?
それはとてもとても先の、もしかしての話ね。
意識外で忘れてしまうということね?

ほんの、話のついでの軽い会話なのだろうけれど・・
あまりに先の事に、その唐突さに、滑稽さに少し笑い
そして・・・あまりに残酷なその問いに
しかたなく少し笑う

そうやって忘れ去られてしまう事も とてもとても悲しいけれど、
忘れた時に? 今からずっと一緒に居てではなく
忘れた時に?
私のことさえ判らなくなったその時に?


ふわふわと漂っていた私の感情が
急激に重量を増して固まり、ゴトンっと手のひらに落ちる
意識しないでおこうと思っていた沢山のもの達が
ゴトンっと固まって落ちてくる

固まりを見られないように手のひらを握り、無理矢理歪に笑う
色々な感情が、小さいくせにずっしり重い固体の裂け目から
あふれて止まらなくなりそうになる
だから手をぎゅーっときつく握り笑おうとする

いいよー忘れてからだってokさ!と言おうか
ばかじゃーんなにいってんのぉーと言おうか
もちろん安心してと言おうか
忘れてるなんてやだよって言おうか
・・・どれも嘘

あまりに残酷な願い  
冗談にしてもあまりに残酷な問い

私のことさえ誰だかわからなくなってから・・・


意識的に忘れることも 
意識外で忘れることもできる
唯一の残酷な生き物 それが人間

2003.5.13

Baker's dozen Jiu




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